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創薬開発

ABXをはじめとした創薬開発

創薬開発

上林拓博士が率いる研究チームが創薬開発ならびに治療法を導きます

当社の創設者で最高科学諮問の上林拓博士の基礎研究プログラムからの発見に基づいて、Abrax Japanは現在、慢性手湿疹の治療のため、最初の製剤候補を開発しています。

慢性手湿疹(CHE)とは、3ヶ月以上持続、または1年以内に2回以上再発する湿疹のことを指します。手湿疹は、世界中で最も多く見られる皮膚疾患の一つであり、人口の10%以上が罹患していると言われています。また、職業性皮膚疾患の中でも最も一般的な疾患であり、職業性疾患全体の9~35%、職業性接触皮膚炎全体の80%以上を占めると言われています。CHEの治療薬として現在承認されているのは、強力な局所コルチコステロイドに反応しない重度のCHEに使用するToctinoÒ(アリトレチノイン)だけですが、米国と日本ではまだ承認されていません。そのため、CHE患者さんに対するアンメット・メディカル・ニーズは非常に高いです。さらに、JAK阻害剤をベースとした新しい薬剤の登場により、世界のCHE市場は非常に急速に成長しており、市場全体の規模やこの疾患に対する認知度の向上も期待されています。しかし、これらのJAK阻害剤には強い副作用が伴います。Abrax製品は、高い安全性と新規の作用機序に基づき、JAK阻害剤との差別化を図ることができると考えられます。

Abraxが開発中の製剤は速乾性のスプレー式外用剤で、簡単に塗布できることが特徴です。従来の製品とは異なり、病変部ではなく皮膚の健康な部分に塗布することで、皮脂分泌の促進や制御性T細胞のアップレギュレーションを期待するものです。また、皮脂分泌を促すことでアトピー性皮膚炎患者の状態を改善するために望ましい自然な皮膚バリア機能を生み出せると期待されています。Abrax Japanは慢性手湿疹以外にも、高トリグリセリド血症、ドライアイなど、上林博士の発見を基にした幅広い適応症への臨床応用をさらに発展させていく計画です。

Abrax Japanは現在、前臨床動物実験の最終段階にあり、2024年からオーストラリアにおいてアトピー性皮膚炎患者を対象としたFIH臨床試験を開始する予定です。Abrax Japanは、新薬承認申請(NDA)505(b)(2)を利用することで、その後の迅速なFDA承認を取得することを目指しています。